こんにちはー。とべさんです。
みなさま夏バテしてませんか?
僕はしてます。笑
先日富戸にお越し頂いた方から「潜った後に肩と腰が痛い」というお話がありました。
そんなのタンクやウェイトが重いからでしょ…と言われそうですが(まぁそれも半分正解)
でもその方のウェイトはなんと1kg!
500gずつBCDのポケットに入れていたので、腰にベルトを巻いてすらいないんです。
ではなぜ腰が痛くなったのか???
今回はダイビングが上手くなってきた頃にある「腰が反っていることから起こる痛み」を考えてみたいと思います。
これ、僕も20本~100本くらいまでの間、ずいぶん悩まされました…
ご相談いただいた方も中性浮力はすごく上手で、砂を巻き上げるようなことは一切ありませんでした。
ところが!ダイビングの後半になるとちょっとした変化が見られるようになってきたんです。
タンクの空気は潜る前には約200気圧。これが戻ってくる頃には50気圧前後まで減ってることが多いですよね。
減った分は僕らが呼吸に使い、そのまま放出してしまった分です。
その重さは約2kg!なんと潜ってくるとタンクは2kg近く軽くなってるんです。
アルミタンクだとこの2kgの差でマイナス浮力がプラス浮力に転じるので分かりやすいんですが
(潜る前のアルミタンクを水に入れると沈むが、潜ってきた後のタンクは水に浮く)
スチールタンクだと感覚的に分かり難いものの、吸った空気の分は軽くなっています。
で、ここからが本題。
この減った空気の重さの分を加味してウェイト量を決めていればいいんですが、
ここでウェイトが足りない状態になるとどうなるか…
ダイビングの後半、こういう泳ぎ方になります。
これ、腰に来るんですよねー
うつ伏せで寝ちゃって、朝起きたら腰が痛いことってあるじゃないですか。
僕は酔っぱらって倒れこむように寝ちゃった時によくやるんですが…
あれも一晩中腰が反ってたことによる痛みですが、全く同じことが起こっているわけです。
ちなみにその日はアオリイカの産卵シーンもご紹介しました。
アオリイカを観察するときはイカをびっくりさせないように水底に着底して観察するようにしています。
はい。これも腰が反る姿勢ですねー。
他にも、水平の姿勢で泳ぎながら自分より上層の群れを観察している時なんかも、腰が反った姿勢になりやすいです。
さてさて。タンクが軽くなることの解決策としては
①後半、浅場に戻ってくるときにはBCD(やドライスーツ)からしっかり排気する
②後半にタンクが軽くなることを見越して、少しだけウェイトを増やす
③ウェイトを増やすと前半が重くて大変なら、ダイビングの中盤でガイドにウェイトを増やしてもらう
④ダイビングの前半は「吸い込んでる時間が長い呼吸」、後半は「吐ききった時間が長い呼吸」に切り替える
なんていう方法があります。
あとは、水中で生物の観察中に腰が反らないような姿勢を工夫することかな。
僕はアオリイカを観察するときは、横向きでゴロ寝しながらテレビを見る親父のような姿になってます。
ちなみに、肩の痛みは器材の重さが肩にかかっているせいだと思います。
僕たちガイドはなるべく陸上で器材を背負ったままの時間を減らすように努めておりますので、
みなさんはたくさん潜りに来て肩を鍛えましょう!笑
器材を背負ったら少し前屈みになって、肩だけでなく背中でタンクの重さを受け止めるようにすると楽になりますよ。
ではでは、今回はこの辺でー。